2013-01-01から1年間の記事一覧

「イーノ、その妖艶な世界」ブライアン・イーノ 意味ありげな邦題である。 確かに原題がソッチ系だし。 あるいは当時のデビッド・ボウィと同列な存在として、妖艶なイメージとして売り出そうとしたのかもしれない。 1974年発表のブライアン・イーノのファー…

「イーノ、その妖艶な世界」ブライアン・イーノ

「イーノ、その妖艶な世界」ブライアン・イーノHere Come the Warm Jetsアーティスト: Brian Eno出版社/メーカー: E.G. Records発売日: 1990/08/31メディア: CDこの商品を含むブログ (1件) を見る

「逃亡日記」吾妻 ひでお

「失踪日記」に書かれなかった当時のエピソードや生い立ちがインタビューされている。 本人が書いている通り、「失踪日記」の便乗本。 「とりあえず、逃げてみた」と帯にあるが、いろいろ考えさせられるし、不安にもなる。 でも今読むと違和感もある。 でも…

「逃亡日記」吾妻ひでお

この寒いのに台風が来ている。 長野は影響はあまりなかったみたいだけど。 昨夜の地震にも驚く。逃亡日記作者: 吾妻ひでお出版社/メーカー: 日本文芸社発売日: 2007/01メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 406回この商品を含むブログ (156件) を見る

「海の御墓」曽野綾子

英国貴族に仕える執事の物語を書いたカズオ・イシグロを遡ること半世紀前に、日本の戦争の中に没していった英国貴族を描いた短編。 なぜ日本人はかくも幼稚になったのかと嘆く評論家が登場するのも頷かれるほど、かつての日本の貴族にもそして英国貴族にも …

「メイド・イン・ジャパン」城山三郎

戦後、日本製品の評価が低い頃の話である。 いまは日本製は高過ぎて買い手がなくなっている時代から見ると、既に先史時代の美談として読んでしまう。 この頃はまだ企業戦士などという匿名性もなく、個人の苦労が身に染みて堪えてくる。 いつの時代でも個人に…

「海鳴り」有吉佐和子

女性編集者が元蔵相の老人のもとへ原稿を取りに行く。 東京から電車で2時間余りのとある海辺の町で歓待を受けるが、女性は執拗にその老人から今後も会いに来てほしい迫られる。 若い女性の葛藤と老人の孤独を対比的に描いている。

YMOの「COMPLETE SERVICE」 これはもともとCD2枚組だったか。もうアナログの時代ではないかもしれない。 でもこれを買ったのはブライアン・イーノがミックスしていたからで、やはりいまきいてもセンスがいいと思う。 当時の日本の怠惰な雰囲気が消えていて、…

キャメル「ライヴ・ファンタジア」A Live Record これもトップの「光と影」は圧巻。 「スノーグース」もいいけど、やはりアナログ4枚組というアルバムは怠惰だ。ライヴ・ファンタジア+7(紙ジャケット仕様)アーティスト: キャメル出版社/メーカー: USMジャパ…

イエスの「海洋地形学の物語」。Tales from Topographic Oceans. 邦題は素直だね、イエスの通算7作目。 一曲目の呪文のような「神の啓示」の始まりかたが好きだった。 このアルバムが好きな人は少ないらしいけど、やはりA面は傑作。 でもそこからテンション…

車でCDが聞けるようになってまた昔買った音楽を聴いている。 アストラッド&ジョアン・ジルベルトやスタン・ゲッツ、カルロス・ジョビンはいま聴いてもきもちよいのは何故だろう。 このジャンルが旺盛になった頃のブラジルには何があったのだろう。 ブエノス…

「読書会」山田正紀・恩田陸 「SF Japan」誌に連載されていた対談をまとめたもの。 山田正紀は割と対談やインタビューが記事になったりしているけど、こうした対談集というのは珍しい。大物の貫禄がないところや自虐ネタに走るあたりが危ない。 未だに恩田陸…

2013年6月

2013年6月に読んだ本 「貧乏暇あり―札幌古本屋日記」須賀章雅 「未見坂」堀江 敏幸 「振り子で言葉を探るように」堀江敏幸 「木島日記」大塚英志+森美夏 ▲読了 4/25(年間累計)

「貧乏暇あり―札幌古本屋日記」須賀章雅

「貧乏暇あり―札幌古本屋日記」須賀章雅貧乏暇あり―札幌古本屋日記作者: 須賀章雅出版社/メーカー: 論創社発売日: 2012/12メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 33回この商品を含むブログ (13件) を見る札幌で通信販売専門の古書店を開いている店主による日…

未見坂 (新潮文庫)作者: 堀江敏幸出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2011/04/26メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 5回この商品を含むブログ (20件) を見る「未見坂」堀江 敏幸 いろんな人たちのいろんな光景を写し取った画像をモノトーンに編集し直したような…

「振り子で言葉を探るように」堀江敏幸著者は20世紀最後の文学者と呼ばれている絶滅危惧種。 昭和の文人のようにきめ細かく丹念な文章を書く著者の書評集。 映画「エル・スール」の登場人物のように、「振り子を用いて地下水の在処を探り当てる不思議な力…

2013年5月

2013年5月に読んだ本 「シベリアの三等列車」林芙美子 「戦乱の満州から」里村欣三 「満州建国記」鑓田研一 ▲読了 3/21(年間累計)

2013年4月

2013年4月に読んだ本 「快楽図書館」澁澤龍彦 「渤海国興亡史」 (歴史文化ライブラリー)浜田耕策 「もやしもん」4-7 石川雅之 ▲読了 3/18(年間累計)

快楽図書館

快楽図書館作者: 澁澤龍彦出版社/メーカー: 学習研究社発売日: 2006/12メディア: 単行本 クリック: 1回この商品を含むブログ (7件) を見る単行本未収録の書評が読める貴重な本なのだが、 学習研究社という出版社から出ているのが渋澤らしい。 しかも本当に若…

殊能将之さん

殊能将之さんが亡くなっていたらしいのを知り、愕然とする。 最後の言葉が、「んじゃまた」。 ホームページがなくなり、Twitterをときどき読んでいた。 いつかまた、びっくりするような小説が読めると思っていたのに。http://www.yomiuri.co.jp/national/cul…

2013年3月

2013年3月に読んだ本。 「幻想文学講義」「幻想文学」インタビュー集成 東雅夫 「翻訳家じゃなくてカレー屋になるはずだった」金原瑞人 「鉄子の旅写真日記」矢野直美 「鉄子の旅」(1) 菊池直恵、横見浩彦 ▲読了 4/15(年間累計)翻訳家じゃなくてカレー屋に…

東雅夫

幻想文学講義: 「幻想文学」インタビュー集成 東雅夫幻想文学講義: 「幻想文学」インタビュー集成作者: 東雅夫出版社/メーカー: 国書刊行会発売日: 2012/08/23メディア: 単行本 クリック: 19回この商品を含むブログ (11件) を見る 圧倒的なボリュームだが、…

「幻想文学講義」「幻想文学」インタビュー集成 東雅夫 「溺れる人魚たち」ジュリー・オリンジャー 「侍女の物語」マーガレット・アトウッド 「青ひげの卵」マーガレット・アトウッド 「自閉症だったわたしへ」ドナ・ウィリアムズ 「神様はつらい」ストルガ…

2013年2月

2013年2月に読んだ本。 「戦後短篇小説再発見7 故郷と異郷の幻影」講談社文芸文庫 「もやしもん」1-3 石川雅之 「謎解きはディナーのあとで」2 東川篤哉 「リヴァイアサン クジラと蒸気機関」スコット・ウエスターフェルド 「北神伝綺」大塚英志+森美夏 ▲読…

「オリクスとクレイク」アトウッド

オリクスとクレイク作者: マーガレット・アトウッド,Margaret Atwood,畔柳和代出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2010/12/17メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 13回この商品を含むブログ (17件) を見る最近、豚の体内で別種の臓器を生産する技術の開発が…

リバイアサン

リヴァイアサン クジラと蒸気機関 (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)作者: スコット・ウエスターフェルド,小林美幸出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2011/12/07メディア: 新書購入: 5人 クリック: 97回この商品を含むブログ (61件) を見るノンストップのスチーム…

「溺れる人魚たち」ジュリー・オリンジャー 「侍女の物語」マーガレット・アトウッド 「青ひげの卵」マーガレット・アトウッド 「戦後短篇小説再発見7 故郷と異郷の幻影」講談社文芸文庫 「自閉症だったわたしへ」ドナ・ウィリアムズ 「神様はつらい」ストル…

2013年1月

2013年1月に読んだ本。 「ミサキラヂオ」瀬川深 「ビブリア古書堂の事件手帖」三上延 「ビブリア古書堂の事件手帖2」三上延 「オリクスとクレイク」マーガレット・アトウッド 「すすれ!麺の甲子園」椎名誠 「震災に負けない古書ふみくら」佐藤周一 ▲読了 6/6…

ビブリア古書堂の事件手帖2

ビブリア古書堂の事件手帖 2 栞子さんと謎めく日常 (メディアワークス文庫)作者: 三上延出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス発売日: 2011/10/25メディア: 文庫購入: 20人 クリック: 637回この商品を含むブログ (245件) を見る第二巻に登場する古書…

「ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち」三上延

ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)作者: 三上延,越島はぐ出版社/メーカー: アスキーメディアワークス発売日: 2011/03/25メディア: 文庫購入: 32人 クリック: 2,758回この商品を含むブログ (446件) を見る鎌倉のよう…