2013-10-01から1ヶ月間の記事一覧

「逃亡日記」吾妻 ひでお

「失踪日記」に書かれなかった当時のエピソードや生い立ちがインタビューされている。 本人が書いている通り、「失踪日記」の便乗本。 「とりあえず、逃げてみた」と帯にあるが、いろいろ考えさせられるし、不安にもなる。 でも今読むと違和感もある。 でも…

「逃亡日記」吾妻ひでお

この寒いのに台風が来ている。 長野は影響はあまりなかったみたいだけど。 昨夜の地震にも驚く。逃亡日記作者: 吾妻ひでお出版社/メーカー: 日本文芸社発売日: 2007/01メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 406回この商品を含むブログ (156件) を見る

「海の御墓」曽野綾子

英国貴族に仕える執事の物語を書いたカズオ・イシグロを遡ること半世紀前に、日本の戦争の中に没していった英国貴族を描いた短編。 なぜ日本人はかくも幼稚になったのかと嘆く評論家が登場するのも頷かれるほど、かつての日本の貴族にもそして英国貴族にも …

「メイド・イン・ジャパン」城山三郎

戦後、日本製品の評価が低い頃の話である。 いまは日本製は高過ぎて買い手がなくなっている時代から見ると、既に先史時代の美談として読んでしまう。 この頃はまだ企業戦士などという匿名性もなく、個人の苦労が身に染みて堪えてくる。 いつの時代でも個人に…

「海鳴り」有吉佐和子

女性編集者が元蔵相の老人のもとへ原稿を取りに行く。 東京から電車で2時間余りのとある海辺の町で歓待を受けるが、女性は執拗にその老人から今後も会いに来てほしい迫られる。 若い女性の葛藤と老人の孤独を対比的に描いている。