「九十九階」呉明益

「九十九階」呉明益

魔術というイメージが各短編を通底している。

「十歳の子供がどこかに消えたまま、三ヶ月も見つからなかったなんて・・・」

どこかに消えてしまった少年とその友人が成人してからの対話。

とても現代的な「ささやかな自分たちの時間」を描いた小説であり、自分を身近において読むことができる。

そのテイストは今風のおとぎ話といってもよいかもしれない。