ニッポンの穴紀行 西牟田靖

ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影
西牟田靖
「穴」というキーワードで集められた産業遺跡を訪ねる旅というか、雑多な廃墟文集
興味深いものもあるが、退屈なものもある。
読んで興味を持つものもあるが、なんとなく日本の戦争に関する言葉が薄いような気がする。
それが「ニッポン」というカタカナの雰囲気に現れているのかもしれない。
前文にあるように「穴」にこだわっているが、自分の感性にこだわったので、そうでないものもある、と言い訳をしている。
もう少し細かく分類した方が面白かったと思う。
やはり、鉱山なら鉱山でまとめて、建物の地下だけを集めた方が、読み手にとっては面白がれる。
著者の感性が読み取れない構成になっているので、雑多な廃墟を集めただけと感じてしまった残念な紀行。

ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影

ニッポンの穴紀行 近代史を彩る光と影