「みるなの木」椎名誠
椎名誠の超常小説短編集、全十四篇。
この奇態な語呂合わせなどの言葉遊びを駆使した日本語の使いかたはあまり文学的には注目されていないのではないか。
実験性ということであれば筒井康隆の小説と並ぶし、独自の造語を用いて翻訳活動している柳瀬尚紀とも似た世界を持っている。
理屈はともかく、きわめてヘンテコで面白い短篇小説集である。

みるなの木 (ハヤカワ文庫JA)

みるなの木 (ハヤカワ文庫JA)