日乗

「翻訳論私考」中野好夫

図書館で古い本などをくれるというので、行ってきた。 開始時間のあとに行ったにも関わらず、行列ができていた。 これで景気がいいなんてうそだね。 目標はSFマガジンのバックナンバーだったが、すでに良さそうなものは持って行かれてしまったみたい。 ガル…

「いかに放埓な厭世主義者であっても依然として、悪しき目的のあることを信じて、世界の事象に少なくとも一つの目的を、つまり没落を設定する。」フリーデル

そうなのだ。 若い頃に目的を持つ人生に凄く疑問を持っていたのは、こういうことだったのだ。 その頃はこの雰囲気をうまく言葉にできなかった。 スピノザを読んでもわからなかったが、当時感じていたのは、高度資本主義とかなんとかいっても何らかの意志や目…

月日は百代の過客にして、ゆきかふ年も又旅人なり

此処ではない何処かにいきたい。 常にみんな、そう思っているのではないか。 日本のポップカルチャーに共通しているのは、そうした根無し草だ。 デラシネだ。 みんな五木寛之が悪いのだ。 どこにも属していないといいながら、ちゃっかり主義主張だけは大声で…