「蛍」村上春樹
とてもこじんまりとした世界の物語。
いまでは当たり前の語り口なのだが、やはり近代小説とはかけ離れているのが、印象に残った。
戦後という時代はなにか有用なことが前提に、あるいは根底にないと不安な時代だったのだろう。
いまの不安は自分ノート周囲100メートルぐらいなものなのだが、その周囲がとても複雑になっているということか。
それにしても、死んだ友人の彼女との会話が痛々しい。