『ロシア文学の食卓』沼野恭子

ロシア文学の食卓 (NHKブックス)

ロシア文学の食卓 (NHKブックス)

とにかく、ブリヌィというものを食べてみたくなる本。
食の紹介としては大成功の本ですね。
まあでもきっと、画一化されてしまった日本人の舌ではめちゃくちゃローカルなロシアの料理は受け付けられないのではないかとも思う。
ブリヌィというものはイクラキャビアを塗りつけてもたべられるらしいし、バターに浸して食べたりもするらしい。
まあ米も文化圏によってはそういう食べ方もできるしねえ。
ここに紹介されている数々のロシア料理がまあある意味まだ粗野な文化が残るユーラシア世界の食が、日本人の同質化した舌でどこまで共感できるのかは、けっこう疑問だったりするのだけれど。
あくまで脱線した食文化のことであって、この本自体は読んでいて、とても面白かった。