白鳥一家

日曜日。
朝、台風後の小貝川がどうなっているのか、という野次馬的に家族で散歩に行く。
台風一過というすがすがしさはどこにもない曇り空だったが、やはり休日の午前中の空気は気持ちいい。
やはり川はある程度まで氾濫していたようで、河川敷の野球場は川とつながって大きな池と化していた。
水底の浅いそこでは小学生が自転車で走り回って遊んでいた。
そういえば自分もそんなことをよくやっていたのを思い出す。
川には白鳥が四羽ほど遊びに来ていたのを子供たちが見つけて騒ぎ出す。
川辺まで降りていくと人馴れしているのか、えさをくれーとクチバシを突き出す。
娘は怖がりつつも、餌をあげたいと言い出してきかないので、ふたりで黙々と家に戻る。
賞味期限の切れたパンを持って、川に戻るが白鳥はどこかにいってしまったようだ。
それでも子供たちとかみさんはあきらめず、手をたたいたり、呼び声を出したりしていた。
来るわけゃないよと思いつつも、川の遥か彼方からあの四匹がやってきたのには少々驚きました。
ほんと。
それでもうちら家族に答えてきたのかと思いきや、水没した野球場の方に行ってしまったので、みんなで駆けつけていったのでした。
靴もその中もびしょびしょにして白鳥に餌をやるも、見向きしません。
あらら。
まあ雨後の川には餌となる虫がいっぱいいるのでしょう。
残念ながらとぼとぼとみんなで家に帰ってきた日曜の朝なのでした。