「古本暮らし」荻原 魚雷

憂鬱やりどころなし、一杯ひっかけて我慢する。
自省、自粛、自戒。
私小説好きの変わり者の本。
とても現在っぽく感じる。素直にうらやましい。
でも中年者である自分からみると、こういう暮しはいつまで続けられるのだろう、と不安に思う。
著者は結婚をしているみたいだけれど、子供ができたらどう変わっていくのだろうか。
まあ、思慮の足らない私に心配されても迷惑だろうが。
面白そうな古本の紹介も多々精々。
「東京のロビンソン」金子きみ、「低人雑記」西山勇太郎、「天野忠随筆集」、「男のコラム」マイク・ロイコ、「ふつうがえらい」佐野洋子、「自分を語るアメリカ」片岡義男など。
それでも呪うべき句を三つ四つ、それはここに書くには忍びない。