ノラや内田百間

ノラや』は、ここまであの百間先生が崩れるのかとちょっとびっくり。
百間先生の人気が高いのはこういうところにもあるんだなあと、思い至るものにいくつも出くわす。
おおよそ百間先生に似つかわしくないのだが、あらゆる手を回してノラを捜すあたりが幻覚ぽいと言えば、言い過ぎか。
結局ノラは見つからないのだけれど、その哀愁が胸をうつあたりが計算しないで先生は書いているから余計に涙物になる。
ちくま文庫の全集を集めようかなあ。