朝9時から近所の神社の正月祭りの準備に借り出される。
神社の掃除をしたり、イベント用テントを立てたり、焚き火に使う薪を裏山から集めてきたり、肉体労働の極みを行う。
夕方、家で年越しそばを食べてから、初詣に来た人にふるまうおでんを煮たり、焚き火を焚いたりする。
主に焚き火を焚いていたが、雪の中ではなかなかうまく燃えず、結局灯油をぶちまけて盛大に火をおこし、久しぶりに焚き火を味わう。
夜も更けて十一時過ぎに雇われ神主さんが来て、祝詞をあげる。
ここは地元のけっこう古い神社だが、神主も管理人もいないのだ。
まあそれで地元民が集まって、初詣客を迎えるのだが。
雇われ神主さんはひとりで、太鼓や笙をこなし、新年の祝詞をあげている。
なんとなく雰囲気は厳しいが、とってもビジネスライクだ。
まあ、いまどきはそんなもんなのかね。
いつのまにか十二時を過ぎていて、初詣客がどっとくる。
おでんをよそって手渡すのを休まず一時間ぐらいはやっただろうか。
一時を過ぎて雪がまたけっこう降りだしてから、ようやく参拝客が減ってきてひと安心する。
ボランティアで一緒におでんを作ってた人たちとお神酒を飲みながらおでんを食べて、とりあえずくつろぎながら、ぼちぼちと参拝客を相手にする。
まあこの小さい場所に200人ぐらいは来たのかしら。
三時前になって、お客さんもいなくなってきたので、撤退作業を行う。
またまたテントを壊したり、電灯を取り外したり、焚き火の処理をしたり、いろんな後片づけをして、最後に食器を洗ったりして、朝方の4時に解散。
家に帰るとまだかみさんが起きていて、お風呂をたててもらう。
体が冷えきっていて、熱いお湯でもなかなか暖まらない。
風呂から出て、チューハイを飲みながら元旦の新聞を読んで、寝た。
長い年越しだった。