2011-01-05 ■ 宮本常一 「土佐源氏」宮本常一昭和34年記録文学、あるいは伝聞物語りの成果といってよいだろうか。戦前の極道、博労あるいはアウトローとして生きた男が放浪を重ねつつ、その後盲目となり老い果てていく様を語っていく。そのタイトル通り、幾多の女性とともに時世を送り、翻弄されていく様をありのままに書き留めている。民俗学の範疇をはみ出し、文学あるいは物語としての結構と底力を持った、宮本常一の代表作といってもよいか。忘れられた日本人 (岩波文庫)作者: 宮本常一出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1984/05/16メディア: 文庫購入: 49人 クリック: 366回この商品を含むブログ (218件) を見る