「ハイスクール1968」四方田犬彦

ハイスクール1968 (新潮文庫)

ハイスクール1968 (新潮文庫)

大腸検査のために何度か通った病院の待ち時間の中で読了。
予想に反してというか、もっと私小説ぽく湿っぽいと思ってたのが見事に裏切られて、かなり身近で下世話だったので面白かった。
なんでも反体制運動などというものがあった時代なので、私が15才の頃にはここに書かれているアングラ文化はもはや衰退していて、伝説でしかなかった。
そうした時代の新宿や渋谷を中心としたジャズや漫画や文学といった周辺。
いろんな問題意識が書かれているが、とりあえず私には関係ないことばかり。
それでも面白いのは、明治や大正の風俗を読んでいるのと同じ理由からか。