樺太鉄道」宮沢賢治
宮沢賢治は、1923年の7月31日から8月12日まで、夏の樺太旅行に出かけたという。
銀河鉄道」はその旅行での体験を基として書かれたものだということを初めて知る。
そのときに乗った樺太鉄道が銀河鉄道の構想を生んだという。
北の果て、というイメージはここから来ていたんだなあ。

樺太鉄道」宮沢賢治

青びかり野はらをよぎる細流
それはツンドラを戴り   (光るのは電しんばしらの碍子)
夕陽にすかし出されると
その緑金の草の葉に
ごく精巧ないちいちの葉脈   (樺の微動のうつくしさ)
黒い木柵も設けられて
やなぎらんの光の點綴

(抜粋)