「運命の卵」ブルガーコフ
不思議な小説である。
ソビエト生命科学者がとある大発見をするのだが、それによりう生まれた生物が起す波乱や国家権力との軋轢、そして愚劣な民衆の混乱を描いている。
1925年あたりに書かれたこのSF的な小説は愚行が続くソビエト政府をかなりカリカチュアしているようで、今読むと時代がかっていて楽しい。
この作家にはいくつかSF的な幻想文学がありそうなので、また探して読んでみる価値はあるロシア作家だと思う。

岩波書店