「息吹」テッド・チャン 大森望

「古来、空気は生命の源であると言われてきた。しかし、真実は違う。ここに刻むこの文章は、わたしが生命の真の源を理解し、ひいては、いずれ生命がどのようにして終わるかを知るにいたった、その経緯を記したものである。」

図書館から借りてきたSFMから真っ先に、チャンを読む。
相変わらず、すごい作家である。
空気、アルゴンという気にもかけない存在をこんなにもコペルニクス的にひっくり返した観点の小説を読むのは久しぶりだ。
SF界でもっとも寡作な作家と言われているが、こんなレベルが高いSFを大量生産させられたら、読む方もたまったものではない。
しかし、世の中にはわけのわからんことを考えている人がいるものである。