太陽の王と月の妖獣〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

太陽の王と月の妖獣〈上〉 (ハヤカワ文庫SF)

「太陽の王と月の妖獣」上巻 マッキンタイヤ
17世紀。太陽王ルイ14世が住むヴェルサイユ宮殿を舞台にした改変歴史SF。
イエズス会士に捕らえられた伝説の海の妖獣を物語の中心として、絢爛な宮殿を巡る才女を主人公としたSFというより、ファンタジーの趣きの歴史ロマンス。
まあまあ楽しめるけど、それほど歴史的イベントが出てくるのではなく、あくまで宮殿を舞台に魅力ある理系の美少女が繰り広げる出来事がメインの物語。
ちょっと中年には読むのがきつい。
太陽の王と月の妖獣〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

太陽の王と月の妖獣〈下〉 (ハヤカワ文庫SF)

「太陽の王と月の妖獣」下巻 マッキンタイヤ
歴史背景がきっちりと調べられているので、面白かったけれど、なんだかキッチュ
やはりアメリカ人なので綿密に書いてもどこか「ベルサイユのばら」になってしまうのは他国民だからか。
あくまでSFではなくファンタシィとして読むものですね。
歴史上の人物と架空の登場人物による史実のたどり方とベルサイユ宮殿の中の人間模様が面白い。
しかも物語の舞台のほとんどがベルサイユ宮殿の中だったりするので、まるで低予算映画を見てるようでもあった。