「歩道橋の魔術師」呉明益
「歩道橋の魔術師」呉明益を読む。
台湾小説家の短編集。
表題の「歩道橋の魔術師」は、マジシャンに憧れる少年と歩道橋の上で店を出しているマジシャンとの交流を淡いタッチで描いたもの。
少年は歩道橋のうえで、靴ひもや中敷きを売っている。
マジシャンは手品をするための商品とその種じかけを売っている。
歩道橋の上で商売をするというのが、なんだか幻想的だし、ウィリアム・ギブソンが描くベイ・ブリッジを思わせたりする。
なんとなく、スティーヴン・ミルハウザーのような雰囲気でもある。